2014年7月9日水曜日

無名箱 オカルト設定(仮)

・「見初められし者」
異界の支配者達の寵愛により、彼らとの交信が可能とされる者達の総称。

ある者は悪魔の子として迫害され、ある者は長すぎた軍隊勤務による精神疾患と診断され、ある者は苦悩し自ら命を絶ち、またある者は王佐の器として重用される等、その境遇は時代や身分により様々である。イヴァインベルクを統一したイントヴァルド公爵フレデリクも「見初められし者」であったとされている。

「見初められし者」は特定の一柱と否が応でも交信し、彼らからの助言(あるいは誘惑、佞言・・・)を受ける。その姿や声は通常の人間には知覚されないが、「見初められし者」同士は互いの肩に手を添える異形の者の姿を見る事が出来る。「見初められし者」はそれを単位に組織化された集団ではなく、敵にもなり得るし、生涯の愛の相手にもなり得る。彼らの知覚している存在が「存在している」かすら一般には明らかではなく、特異な精神疾患として扱われる事が大半である。

「助言者達」自体が力を行使する事は無いが、「見初められし者」は彼らの言動に容易に影響され、周囲を当惑させ、そして恐れさせる。


・「助言者」
異界の貴族達の内、この世界に多少なりとも関心を持ち、自らが見初めた人間に助言を与える者の総称。49の悪魔から成り、その内上位の15柱は強大な力を持つとされる。

彼らの本質は邪悪であり、人間達の世界への介入も暇つぶしや無用なおせっかい、臨床実験、いやがらせといった類の動機から行われる事が多い。

彼らの助言は時に「見初められし者」達に恩恵を授けるが、気まぐれな彼らにとって人間は玩具や実験生物に近く、「見初められし者」の多くが悲惨な最期を遂げる。




ダレイオス

位階第1位。全ての助言者達の頂点に立つ『皇帝』。老人の姿で現れる。見初めし者に哲学や論理学、薬草の知識を授け、また弱った者の精神を癒す。

クサンティッペ

位階第2位。『皇后』。特定の姿を取らない助言者。愛と憎悪を司る能力は国家単位に及ぶため、戦争と平和すら支配する。

デルフィナ

位階第3位。『宰相』。冥府では炎に包まれた姿を持ち、呼び出された際は端麗な女の姿になる。見初めし者の生命力と引換えに権謀術数を授ける。

ディースブルフ城伯の助言者として彼の命を代価にイヴァインベルクの近代化を手助けする。

ヴァシレイオス

位階第8位。『元帥』。見初めし者の前に黒い鳥の姿で現れる。嘘をつかず、戦術や兵法に長けていたため、人の姿になって戦いの術に関する質問に答えるという。

レアンドラ

位階第12位。『賢者』。頭に金の王冠を載せた美女の姿で現れる。見初めし者に論理や修辞学を教え、名誉や愛情の回復に力を貸し、また美術も司る。

オフェーリア

位階第15位。『大河』。燃える蛇の尾に、背には翼を持つ牝鹿の姿の助言者。未来と過去の知識に通じ、さらに敵対している者同士を一時的に宥和させる能力を持つ。

エイレーネ

位階第37位。極めて醜い女の姿。見初めし者が望んだ女性をその場に連れてきたり、男性に対する恋心を植えつける助言者。

ベレニケ

翼を持つ女の姿をした悪魔で、殺人、屠殺を司っている。「助言者」の中では最下位。性格は非常に破壊的で、憎しみを煽動し、さらなる闘争を引き起こす。また、見初めし者に敵を殺す様々な方法を教えるという。

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