2010年5月11日火曜日

ヴァリニール日報第18号

【北部ヤード人民革命連合の蜂起、ヴァリニール首脳部の反応は】
北部ヤード人民革命連合なる勢力がヤード北部で突如蜂起、狭くない範囲のヤード領を占領した。
これに際し、帝政ヤードは人民革命連合の排除を示唆している他、ベロヤード共和国は『ベロヤード人民の独立が認められるのなら支援』と明言、両国の対立が表層化しつつある。
これに関し、共和国政府は「あくまでヤード国内の問題。わが国が何か発言すべき性質の話では無い」としながらも、「共産主義による搾取と抑圧の歴史を持つ我が国としては、革命やら赤い旗やらと会議場で喚き散らすような集団を認める気など毛頭無いし、それを条件付きとは言え認め、あまつさえ支援も示唆したベロヤード人民戦線政府の姿勢には疑問を感じざる得ない」とコメントした。
ベロヤード共和国はヤードゴニエ連邦の崩壊時に独立した新興国家。我が国と同じように『大ヤード主義』に強く影響される国家の1つであり、帝政ヤード周辺国の独立堅持には我が国とベロヤード共和国の一致は不可欠である。しかし、チェルネンコ大統領率いる人民戦線政府が現在の路線を貫く限り、我が国との足並みのズレは解消されないだろう。

ヴァリニールでスローガンに使われる言葉に以下のような物がある。
「赤は嫌いよ。他の色と調和しないじゃない。黒はもっと嫌いよ。他の色を汚すだけだもの。」
この言葉ほどヴァリニリア人の心理を表した言葉は無いだろう。


【リルバーン帝国の混乱、揺れるディルタニア均衡】
フローラ帝の失踪に端を発するリルバーン帝国の混乱は、周辺国のみならず世界中の注目を浴びている。
リルバーン帝国での生活が長く、知リルバーン派とも目されるブチェンコフ大統領は、午後の会見で「リルバーンは西ディルタニアの経済中心地であると共に、その均衡の重要な要素の1つ。この混乱がディルタニア全体へ重大な影響を与える前に迅速に収束される事を望み、またその為に官民問わず支援する事は隣人として当然の責務であると考えます。」とコメント、同時に「リルバーンにはこの混乱を自らの手で治める力があります。他国による直接的な介入は必要ありません。我々はモノとヒトを提供すればいい。リルタニア諸島での『混乱』を『戦乱』に変えんとする輩が現れない事を強く願うと共に、我が国はそのような輩と国際社会を共に歩むつもりは無い事をここに表明しましょう。」と語った。

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